忘れられた直下率・偏芯
最近各地で地震が発生しているせいか
住宅の耐震性に関する相談が増えています

こちらは基礎コンクリートに
無数のクラックが発生(A邸)
横に伸びたクラックが気になります

こちらは大手ハウスメーカー築35年
建物コーナー部分で大きく口を開いています
(B邸)
上のほうは最大5cm近くも広がり
中で主筋(横筋)が
切断しているのが確認できます
この2件ヒビの入り方は異なりますが
共通点は直下率の低さ

図のように2階妻壁の下には壁がありません
B邸の場合1階妻壁と2階妻壁のずれは
6尺(1820mm)です
瓦屋根の大きな荷重は2階妻壁を通じて
2階床梁にかかり梁はたわみ振動で揺れることも考えられます
そのひずみは1階妻壁にも伝わり、
その根元の基礎アンカーボルトに
強い反力となって基礎コンクリートを
破断したと考えられます
この破断箇所広い部分で5cmほどもあって
中がのぞけますが、アンカーボルトと
思われる縦にある丸鋼はまっすく無傷で
曲がりもなさそうですが、コンクリート
の主筋はコーナー部分で破断しています。
推測ですが、建物のひずみが1階妻壁にかかり
その応力がアンカーボルトにかかったのではないかと思われます
アンカーボルトの強度が、コンクリートや主筋より強かったためコンクリートと主筋が破断したものと考えられます
最近の木造建築はホールダウン金物などアンカーの強度に頼る設計となっていますが、根元が破断してしまっては本末転倒!
アンカー部分の施工改良と併せて
設計段階の間取りが無理のない直下率、偏芯率であることが肝要です