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断熱工法の違い/外断熱vs内断熱vsダブル断熱

今年4月の建築基準法改正で省エネ住宅が義務化され

住宅の断熱化が必須になったわけですが、

断熱工法も様々で問題のある工法も多々見受けられます。

もともと日本の住宅には断熱という概念は乏しく

断熱化は欧米の工法に倣ったものが主流で

2×4や2×6の軸組にグラスウール、ロックウールなど

繊維質の断熱材を詰め込んだ工法が多く見られます

下図のような断面が壁に断熱材を充填した工法の例ですが

この工法の問題点は、防湿層(赤)の位置になります。

外壁を挟んで室内と室外が別れるわけですが、

水蒸気基準で室内外を分けるのは防湿シートになり

この工法では壁体のほとんどが室外になってしまいます。

冬(右図)は外気に水蒸気は少なく、室内側に水蒸気が多いわけですから

防湿シートが室内側にあっても問題はありませんが、

夏(左図)の室外側は極めて高い水蒸気圧になるため、

壁体内まで水蒸気が侵入することになります。

断熱的には壁体に詰め込んだ断熱材の範囲で温度が変化すると考えると

壁体内の室内に近い部分(斜線)では露点温度になる可能性があります

 

人間に例えれば、冬厚手のダウンジャケットを着込めば当たり前に暖かで快適なのです。

蒸し暑い夏になれば、ダウンジャケットを脱いで薄着になれば良いのですが

住宅の場合は一旦着込んだものを脱ぐわけにはいきませんから

ダウンジャケットを着込んだまま暑い夏を迎えることになります。

その上日本の夏は湿気(水蒸気)が多いわけですから、夏中ジトジトのダウンを着込んで暮らすことになるわけです

次にもっと高性能なダブル(付加)断熱工法(上図)はどうでしょう?

断熱等級7(Ua値0.26以下)や

HEAT20 G3(Ua値0.26以下)といった

断熱最高レベルの工法にはダブル断熱が目につきます

従来の内(充填)断熱の外にもう一層断熱した工法ですから、

内断熱+外断熱=ダブル断熱と称するメーカーもいますが

外側に付加した断熱は本来の外断熱とは異なり

只々内断熱に重ね着しただけの工法といえます

要するに水蒸気レベルからは内断熱を厚くしただけで、大きな違いはないのです。

人間に例えるなら厚手のダウンジャケットの上にウールのコートを重ね着した状態です

夏には相当蒸れそうです

上図の外断熱工法はどうでしょう?

ここでは重ね着外断熱と区別するために敢えて「完全外断熱」と称しています。

注目したいのは水蒸気基準の室内、室外境界線位置です。

水蒸気から見て壁体は夏も冬も室内扱いで

壁体内は通気の良好な空間になっています。

また断熱目線でも壁体内は室内側で

室内と温度差の無い空間になります。

つまり壁体内は四季を通じてドライに保持され構造木材も長持ちします

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