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結露の季節!/体育館屋根の結露を選択 結露の季節!/体育館屋根の結露

19日(金)は朝から雨模様、昼過ぎになると本降りの時間帯も15時過ぎ市役所からの連絡は、築40年の体育館の雨漏り。
数年前からのようですが、確たる原因が不明のようで、都度応急措置はするものの根本的な解決には至っていないとのこと。

 

下図は当日の気象データー(名古屋)
連絡のあった15時頃の雨量は5mm/h、風速は3.6m/sということでお昼の10mm/h前後がピークで雨は治まりつつあり、風も強風というほどでもないようです。

 

一方、湿度は99%とピークに達して、外気温16.9℃と露点温度16.8℃の差はわずか0.1℃
少しでも温度低下があれば、結露が発生!その上この時の日射量は0.12とかなり下がっています。

わずかな温度低下の起きる場所
・・・温度の低い上空から落ちてくる雨粒は、おそらく外気温より低いものと考えられ、雨粒の当たる金属屋根の表面温度を下げるであろうと考えられます。

この気象条件では0.1℃の温度低下で結露が発生するわけですから屋根材の室内側で結露が発生する可能性は高くなります。

 

小屋裏結露の条件
  1. 湿度が高い(95%以上では外気温と露点温度の差が1℃以下)
  2. 一定以上の降雨がある(降雨によって屋根材温度が低下、露点温度になりやすいと思われる)
  3. 日射が弱い(屋根材温度が上がりにくい)

その上、日射も弱く露点の条件が揃ってしまった可能性は否定できません。

また金属屋根の裏面(室内側)は断熱材で結露防止するのが通常ですが、ここでは断熱材は木毛板(防火基準のためか?)で強度もなく、経年でたわみ変形も考えられ屋根材と断熱材の間に空間ができていることも考えられます。
同じ湿度99%でも17時以後のように雨がほとんど降らなくなった時間帯では屋根材温度の低下は限定的になり結露の可能性は低くなるとおもわれます。

近年、夏季における外気の水蒸気量増大は顕著で、従来では起きなかった現象「結露」が建物の至る所で発生!建物に重大な問題を起こしています。

 

上図は名古屋における1980年~2022年の7月および8月の水蒸気圧29hpa以上の日数と平均湿度90%以上の日数の推移ですが2019年頃から顕著に日数が増えているのが分かります。
夏の豪雨や雷雨など荒っぽい気象にも表れているように感じます。

気候変動対策と住まいの水蒸気対策 緊急に取り組む必要に迫られています。

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麦秋

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