気密性能のほどほど住宅はNG/地球温暖化による気候変動
地球温暖化による気候変動で
これまでの住まいづくりの常識は通用しなくなっています。
最も大きな要因は、外気に含まれる水蒸気量の増大です。
最近の住宅のほとんどは冬向きの造りになっていて断熱性能(UA値)の向上だけに注力して気密性能はほどほどという工法がほとんどです。
(ほどほどとは隙間風は感じない程度)
ところが、ここ数年の気候変動で、夏の水蒸気量はこれまでの観測史上にないレベルの量になっています。
外気の水蒸気量が増えるとは具体的にどういうことかと言いますと、窓開け換気は室内をドライにするという常識が間違いに変わり、窓開けは逆に外気の湿気を取り込んで室内は蒸し暑く、冷房などで冷やせば至る所で結露の原因になります。
そしてこんな気象条件では洗濯物もなかなか乾きません。
この水蒸気を防ぐのに高い気密性能は必須です!
壁の中に断熱材を詰め込む一般的な充填断熱工法では壁の外側に防水透湿シートが使われています。
これでは外からの雨は防げますが、外気の水蒸気は壁の中に入ってしまいます。
高湿の外気を冷房などで少しでも温度を下げればすぐに露点温度になることは自明の理です。
壁体の中で結露が発生すれば、カビや腐朽菌の繫殖しやすい環境となり、構造体も長持ちしません。
この水蒸気を防ぐのに高い気密性能は必須です!
それも外壁の外側で、外側で水蒸気を防ぐことで初めて構造体を湿気から守ることが可能になります。